小児矯正のタイミング

年齢別矯正治療のポイント

マイナス1歳

お母さんの歯の状態はお腹にいる赤ちゃんに様々な影響を与えます。
妊娠から妊娠12週の終わりまでの赤ちゃんの身体が作られる時期が、最も影響を受けやすい時期です。 薬、感染症、放射線の影響をなるべく排除したい時期のため、妊娠前から虫歯・歯周病を無くし、お口の中を良い状態に保っておくことが求められます。
生まれてくる赤ちゃんのためにも、お母さん、お父さん、おじいちゃん、おばあちゃん、兄弟や姉妹のお口の中の状態を良いものにしていくことが大切です。
虫歯菌・歯周病菌は身近なご家族から赤ちゃんに感染してしまうからです。

0歳

まだ歯のない0歳なのに?と思うかも知れませんが、実はお子さんの将来の歯並びは0歳から影響が始まっています。
母乳やミルクの飲み方、飲ませ方、離乳食の与え方や内容、使っている器具など、様々な要素がお子さんの将来の歯並びに影響します。
ぜひ、お子さんが0歳のうちから正しい情報を知り、歯科医院に慣れていくようにしましょう。
乳歯が生えてくるのは6歳頃からですが、予防歯科は0歳から始まっています。お口を育てるおしゃぶりの使い方や、お子さんが成長してからのために仕上げ磨きの方法、フッ素の利用法など、聞きにいらしてください。

1歳~2歳

早い子だと、このくらいの年齢でも虫歯が出来る子もいますが、0歳から意識して予防歯科を行ってきている子は大丈夫です。
このくらいの時期は自分から進んでいろんな食べ物を見たり、触ったり、食べたりと好奇心も旺盛で、お口の発達において非常に大切な時期です。
子供の噛む機能・飲み込む機能に応じて調理方法に配慮することも歯並びに影響していきますが、何よりも大切なのが「呼吸」です。
口呼吸ではなく鼻呼吸が出来ているか。正しい姿勢で自然な食べ方・飲み込み方が出来ているか。これらのことはお子さんの将来の歯並びに直接関係するお顔の骨の成長に影響するため、見守りが大切な時期です。

3歳

乳歯が生え揃う時期です。小児予防矯正をやっている医院で専門家に呼吸、舌の位置、飲み込み方、姿勢などを確認してもらいましょう。
上下の前歯が噛み合っていない、受け口になっているなどの症状があるようなら本人の習慣的なクセや生活習慣など、どこかに問題が生じていることが考えられます。早めに対応した方がいいこともあります。

4歳~5歳

いずれ永久歯に生え変わる乳歯なら少しくらいの虫歯は大丈夫と思ってしまうかも知れませんが、そんなことはありません。
虫歯になると歯並びが悪くなり、歯を削ると歯の形が変わりますが、乳歯の形には永久歯が生えてくるためのスペースを作るという大切な役割があります。
虫歯によってこのスペースが無くなると歯並びが悪くなってしまうのです。お子さんが将来、虫歯や歯周病で悩むこともなく、綺麗な歯並びで素敵な笑顔でいられるようにこのくらいの年齢で予防習慣を身につけることが大切です。

6歳

永久歯が生え始めるこのくらい時期が小児予防矯正を始めるのに最適です。歯並び治療を成長期の初期段階に行うことの意義は、歯並びを悪くしてしまう本人の習慣的なクセや生活習慣などを改善し、正常なお顔の骨の発達を促し、お子さん一人ひとりが持っている本来の歯並びに誘導してあげることが出来るというところです。
成長期に治療を開始した子の方が、矯正治療が終わるのも早い傾向にあります。
また、本人の心の育成がしやすいのもこのくらいの時期で、「自分で治したんだ」とお子さんが達成感を感じたり、積極的に治療に取り組むことにつながります。

7歳~9歳

乳歯が永久歯に生え変わっていく時期です。歯並びを治療するために使う矯正装置は成長後期になるほど増えていきます。
親御さんにとって、お子さんの歯並びが気になるのもこのくらいの時期が最も多いです。
幼少期からしっかりと予防歯科を心がけ、自分でお口の中をきれいにする習慣が身についている子、大人に仕上げ磨きをしてもらっている子、歯並びを悪くしないために予防を実践してきたかどうかなど、はっきり差が現れる時期です。

10歳~12歳

ほとんどの歯が永久歯になる時期で、小児予防矯正のために最適な時期は過ぎてしまっていることがあります。お顔の骨の成長時期によっても異なりますが、しっかりと治療効果を発揮することが出来ない可能性も考えられます。精密マウスピース型矯正装置を使った治療を選ぶことで、抜歯を伴う矯正治療を回避できる可能性もあります。お子さんが思春期になる前に一度ご相談ください。

13歳

全て永久歯に生え変わっているお子さんの場合、精密マウスピース型矯正装置での治療を行います。 これらと併用し、小児予防矯正で歯並びを悪くしてしまっている原因となる本人の習慣的なクセや生活習慣を改善するための指導を行っていきます。
マウスピース型矯正装置は10代からでも、60代の方でも使用することが可能です。
ワイヤーを使った矯正とは違い、虫歯リスクが少なく、大切なイベントごとなど大事な場面ではマウスピース型矯正装置を取り外すことも出来ます。
悪い歯並びは将来的に虫歯や歯周病によって歯を失うリスクを高めます。矯正治療は子供だけが行うものではありません。何歳になっても食事を美味しく味わい、衰えを感じさせない美しいお口元を保つためにも矯正治療は大切です。

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